雪の美しさとはかなさ
昨日の「鎌倉殿の13人」。
こんなに美しいのに、美しいからこその残酷さがありました。
歩き巫女の「天命に逆らうな」に導かれるように短刀から手を放し、
ほほえんでうなずいた実朝。
誰彼構わず「天命に逆らうな」と言って歩いているという、
歩き巫女がボケてしまったような描写があって背中が寒くなりました。
昨日は、何一つ救いも笑いもない、
見終わった後はエネルギーを削られてしまうような回。
公暁役の寛一郎さん、お父様(佐藤浩一さん)にそっくりですね。
そして、髪が伸びると藤井風にも似ているような。
柿澤勇人さんも、歌を詠む声が澄んでいて
「出でて去なば主なき宿となりぬとも軒端の梅よ春を忘るな」
という別れの句が一層悲しいものとなりました。
それにしても、NHKの時代劇の雪のシーンは美しい。
印象に残っているのは、
「みをつくし料理帖」の小松原と澪の別れのシーン。
そして、「薄桜記」の最後、雪の墓のシーン。
現実の雪が幻想的だと思ったのは、
大雪が降る中、雪の上に転がって、空を見上げた時。
何もないところから、白いものが降り注いでくるあの光景は、
雪国だからこそ経験できるものだったかもしれません。
などと、感傷に浸っていたのに、猫が「おか~ん」と呼びました。
ぼちぼち飽きてきたかな。遊ぼうね。
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