50代後半 猫とのんびり過ごしたい

フルタイム勤務で子供二人の忙しい日々も過ぎ、気がつけば一人と猫1匹の暮らしとなりました。定年まであと何年?のんびりゆったり暮らすのが夢です。

異次元の少子化対策に思う


先週、職場の女性が産休に入りました。
お子さんは2人目です。
配偶者とは仕事の都合で別居中。
近くにご両親はおらず、
上のお子さんの通う幼稚園や、近くのママ友さんなどを頼りにしながら、
出産を迎えるそうです。


秋出産なので、復帰は1年半後くらい?などとおせっかいなことを聞いてみたら、
ここは在宅勤務ができないので、
復帰後は在宅勤務可能な部署に異動希望出してるの、と話してくれました。
今の部署にとっては大変な損失・・
でも、彼女の選択は正しいと思います。


私は、フルタイムで2人育ててきましたが、
当時は、ネット情報がそこまで入ってこなかったので、
同じ職場の同じ立場の同僚たちと「私たちって頑張ってるよね」と励ましあっているくらいで、そこまでネガティブな話は聞こえてきませんでした。
でも当時、「3人目には児童手当をもっと出すから」と言われても、
3人目を持つ判断はできなかったと思います。


お金は大事だったけど、お金のせいだけではなかったな。
時間が欲しかった。
仕事に回す時間を作り出すために家事を省力化して、
学童行きたがらない息子たちを無理やり習い事に通わせてましたね。
下の息子に「俺、野球の帰りに一人で歩いて帰ってくるの嫌だった」といまだに言われます。
医療費も無料ではありませんでしたが、
病気の時ぐらい仕事休ませてくれよ、というのが本音。
子どもが入院していた病院から1週間通勤した時は、
仕事中、寝不足ハイになってしまって、
夜の付き添いの時はもうフラフラ。
今も、子ども看護休暇はありますが、上限5日間でしたっけ。
足りないし、そもそも取れない人もいますね。


産休、育休などの制度が比較的早くから充実していた私の職場でも、
子どもを複数持たない選択をする人は多くいます。
私などは、「3人以上産んでようやく人口減少に歯止めがかかるからね」などと、
男性の同僚たちから面と向かって言われて、
内心、「自分で産むこともできないくせに偉そうなことを言うな」とムカついてましたっけ。
私の友人は二人目の妊娠がわかった時に、
男性の同僚から「3人目はやめてよね。」と言われたそうです。


そういう長い積み重ねがある日本で、
急に「働いてね」「でも子どもは産んでね」と言われてもね。
我が家は男の子ふたりですが、
もし二人にパートナーがいて、子どものことが話題に上ったとしても、
親が口出しすることではないと思っていますし、
ましてや政府にあれこれ言われることではもっとないと思っています。


ずいぶん昔に、
環境問題のセミナーに参加した時、
有識者の基調講演の中で、「日本の国土と資源を考えると、1億3千万の人口は多すぎる。
せいぜい、8千万程度が理想」というお話があったことを今でも覚えています。


当時から、少子化は進み、人口は減少すると予測されていたし、
それに合わせた制度設計しておけば良かったのではないでしょうか。
ま、遅いですけど。


今さら、パリに行って、
6時間、フランスの現状や対策を聞いたところで、
間に合いませんよね。


冒頭の産休に入る女性、
まだ幼稚園児の上のお子さんと3人でしばらく過ごすことになるのを、
職場の人たちが心配し、
何かあったら駆けつけるからね~と送り出しました。


少しずつ、働きながら子供を育てる人たちに、
子どもを持たない選択をした人たちに、
頑張って子育て中の人たちに、
優しい社会になっていけたらいいなと思います。